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大会実行委員会 殿
11月3〜5日、フランクリン・グラハム氏を招聘し沖縄で国際大会が開かれるとのことですが、私たちはこの集会開催に以下の理由により反対せざるをえません。
戦後61年を経た今日でも米軍の軍事基地の重圧にあえいでいる沖縄県民、国土のたった0.6%の面積の中に在日米軍専用基地の75%がひしめき、県民の生命・財産を脅かしている現状、また今、沖縄の米軍基地からイラク戦争に参加している事実に鑑みるに、このようなブッシュ政権の政策を支持している人物を招いて行なわれる集会が、どのような影響と結果を沖縄にある教会に与えるか深く憂慮するものです。
時あたかも米軍再編の名のもとに半永久的な軍事植民地化が目論まれている最中に、それを補完し、呼応し、精神的植民地化を重ね合わせるかのような集会には、私たちは参加できないばかりか開催そのものに疑問を感じます。
フランクリン・グラハム氏の父ビリー・グラハム氏はベトナム戦争を支持したばかりか、自らベトナムに赴き、兵士を慰問し帰りは東京に寄りグラハム大会を開催した人物です。フランクリン・グラハム氏は父の創設したビリー・グラハム伝道協会を継ぎ、またキリスト教原理主義団体の会長も務めています。
その父ですら今回のイラク戦争には否定的であったにもかかわらず、フランクリン・グラハム氏はブッシュ大統領によるイラク攻撃を真っ先に支持し、イスラム教すべてを「邪悪」と決め付け、すべての武器をもって攻撃すべきだと語っています。またイラク戦争による米軍兵士の「犠牲」をイエス・キリストの犠牲になぞらえて語ることまでしています。
国際大会の大義名分が「救霊」のためと言われますが、罪のない多くの命を奪っているイラク戦争を支持し、イスラムを悪呼ばわりしている人が果たして県民の「救霊」の使者にふさわしいのでしょうか。
沖縄の教会の務めは戦争による痛みを癒し、軍事基地がいかに人間の精神と肉体に荒廃をもたらすかを警告し、再び悲惨な戦争につながる政策に反対し平和を実現する道を追及することではないでしょうか。
ベトナム戦争当時も沖縄は爆撃機の出撃拠点とされ、ベトナムの人々から「悪魔の島」と呼ばれました。沖縄は、沖縄戦で莫大な数の住民が犠牲になった被害の島であると同時に、戦後はこうした加害の島にされてきたのです。今もなお多くの米軍基地を押し付けられているばかりか、再び加害の島である痛みを負わされています。
私たちは沖縄をこれ以上戦争の道具に、人殺しの道具に使われることに耐えられません。沖縄に居座り続ける米軍、イラクで人殺しを続ける米軍、その総責任者であるブッシュ大統領の近くにあって精神的・宗教的支持を与えているフランクリン・グラハム氏が、沖縄に来て語る「福音」とは何でしょうか。「平和のメッセージ」とは何でしょうか。
私たちは、同氏の集会に参加し、「神の言葉」として同氏のメッセージに「アーメン」と言うことが、アメリカによるイラク戦争を支持し、沖縄に加害の痛みを強い続ける現状を肯定する行為と考え、これを拒否します。
私たちは、この集会の開催が沖縄の教会すべてが支持し同氏を歓迎しているかのような誤解を払拭しなければなりません。武力によらない平和、弱く小さくされた者へ神の福音を告げたイエス・キリストのみ業に参与しようとするならば、同氏の言動には到底賛同できないからです。また今日、沖縄にある教会が真に県民のうめきと悲しみと嘆きと喜びに目を向け、それを共に担っていくところに福音宣教の課題があると信じているからです。
2006年10月31日
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