沖縄タイムス・8/7

  • 投稿日:
  • by

アセス方法書送付/普天間政府案で防衛省
米軍普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沿岸部への代替施設建設に向け、防衛省は七日午後、政府案に基づく佐藤勉那覇防衛施設局長名の環境影響評価(アセスメント)方法書を県に送付した。県は名護市が求める滑走路の沖合移動を主張し、現段階で方法書を送付されても、知事意見の取りまとめに向けた審査を行わない意向を示しており、普天間移設問題をめぐる県と政府の交渉は重大局面を迎える。施設局幹部らは同日正午すぎ、県庁二階にある返還問題対策室を訪ね、方法書を提出した。国からの方法書送付について仲里全輝副知事は七日午前、「前提条件が整っておらず、方法書を受理できるわけがない。仮に強行したとしても文書で受理しない旨を防衛省に通告するつもりだ」との考えを示した。ただ、方法書の送付を受けた場合、県は法律上、受け取りを拒否できないため、難しい判断を迫られそうだ。県は同日夕、知事コメントを発表する。方法書送付を受け、国と県などは来週にも、普天間移設に関する協議会を内閣改造が想定される二十七日前に開催する方向で調整に入るとみられる。小池百合子防衛相は二日に仲井真弘多知事と面談した際、普天間代替施設の建設について「沖縄の海を守ることに力点を置いている」と述べ、環境への配慮を強調。海域の埋め立て面積が増大することから、沖合移動は困難との見方をあらためて示していた。仲井真知事は二月に守屋武昌防衛事務次官と面談した際、アセス後に修正の可能性があるとの提示を受けたことを明らかにした上で「県は現行のV字案に反対しており、後先が逆。新しい案にして、名護市の考えも聞いて対応するのが筋」と指摘。環境アセスメントの先行実施を容認しない考えを示している。県首脳は、政府案に基づく方法書が送付された場合、「フリーズ(凍結)状態にする」と主張。県が知事意見を出さない場合、国から「不作為」を理由に行政訴訟を起こされる可能性もあるが、訴訟も覚悟で臨む見解を示していた。方法書は県への送付と同時に、一カ月間の公告縦覧に付される。縦覧後、県は住民らからの意見をまとめた意見概要を受理し、六十日以内に知事意見を国に提出する。防衛省はキャンプ・シュワブ周辺海域で六月にミドリイシサンゴの産卵が始まるため、「五月には調査準備に着手する必要がある」と主張。アセスに基づかない事前調査の位置付けで海域の現況調査に着手している。