朝日新聞・2/16

  • 投稿日:
  • by

今朝の朝日新聞の記事です。全文掲載します。ここからの転載は不可です。

「普天間移設先アセス、防衛省が今月中の着手断念」
 米軍普天間飛行場の移設問題で、防衛省は15日、移設先とされる沖縄県名護市辺野古崎一帯の環境影響評価(環境アセスメント)について、予定していた今月中の調査着手を断念した。着手の前提となる県の同意手続きが間に合わないうえ、米海兵隊員が女子中学生を暴行したとして逮捕される事件が起き、基地への県民感情が悪化するなかでの強行は困難と判断した。政府が想定していた移設スケジュールに影響が生じることになる。調査は四季を通じて行うことが必要とされ、防衛省は2月に冬季調査を実施したい考えだった。着手の遅れで冬季調査は早くて12月になり、今夏に予定していたアセス結果の提出もそれ以降にずれ込む見通しだ。普天間移設に伴う環境アセスをめぐっては、調査の項目や手法などを記した防衛省の方法書について、県が内容不十分として書き直しを要求。同省は5日、265ページ分の追加資料を提出し、県の環境影響評価審査会が審査している。県は2月中のアセス着手に間に合うよう審査会の日程を組む予定だったが、15日の審査会専門会議で「追加資料をちゃんと審査する時間がほしい」「焦って早く開く必要はない」との意見が相次ぎ、次の審査会は25日以降に開くことを決めた。アセスには、サンゴ類の採捕など県の許認可がないと着手できないものがある。県は政府に対して、調査開始前に(1)審査会による追加資料を含めた方法書の審査を終えて意見をまとめる(2)それを受けて県としての考えを防衛省に伝える(3)防衛省がそれを踏まえて方法書を確定し公表する——ことを求めており、日程的に月内着手に必要な手続きを完了させることが難しくなった。防衛省はこうした状況を踏まえ、「間に合わないなら仕方ない。数カ月急ぐことより、沖縄との信頼関係を維持することの方が大事」(幹部)などとして着手を断念した。防衛省幹部は「2月の調査が無理なら、冬季調査のために12月までやるしかない」と話した。防衛省は県との事前調整なしに方法書を提出するなど2月着手に向けて手続きを強行してきたが、福田政権になってからは県側の意向にも配慮する姿勢を見せていた。